Publication date: 21 Oct 2024
2024年上半期(1~6月)国内AR/VRヘッドセット市場規模を発表
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Japan, 2024年10月21日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、2024年上半期の国内のAR/VRヘッドセットの出荷台数を発表しました。IDCではAR/VRヘッドセットをAugmented Reality(AR)、Virtual Reality(VR)、Mixed Reality(MR)、Extended Reality(ER)の4つのカテゴリで調査しています。
国内の2024年上半期 AR/VR/MR/ERヘッドセット出荷台数の合計は前年比34.6%減の16.4万台となりました。前年比大幅減となったのはVRカテゴリに含まれるPSVR2の出荷減の影響が大きいです。PSVR2は発売当初は順調でしたがコンテンツ不足などが影響し、その後大幅に出荷数を減らしました。2023年下半期にMetaがMRカテゴリに含まれるQuest 3を発売しましたが、PSVR2の出荷減を補うには至りませんでした。また、XREALやRokidの製品に代表される簡単な半透明型のグラスを利用したヘッドセットであるERは順調に成長しているように見えます。ERヘッドセットを通して大画面感覚でゲームや映画などのコンテンツを楽しむコンシューマーは徐々に増えてきているようです。ただし、リモート作業や遠隔作業利用による需要が一巡したことでコマーシャル向け製品は足踏み状態にあります。ARはHoloLensが市場から撤退してからは、その代替となる製品が登場しておらず、新たな有力なプレイヤーが登場するまでは今後も需要が縮小すると思われます。
「コンシューマー向けヘッドセットはER系デバイスを中心に成長軌道にある。しかし、これまで底堅く需要があったコマーシャル向け製品は足踏み状態にある。トレーニング用途や遠隔作業が主なユースケースになるが、これら以外の新しいユースケースが開発されず、これら既存のユースケースも本格導入に至らない企業が多い。現状のヘッドセットのテクノロジーではこれ以上の発展は難しいかもしれない。しかし、AIなど新しいテクノロジーが導入されることで操作性や没入感が大きく改善されれば新たな成長の機会は訪れるだろう」とIDC Japan株式会社 Consumer Devicesのマーケットアナリストである井辺 将史 はコメントしています。
※以下がIDCのAR/VR/MR/ERの定義になります
- ARヘッドセットはデジタルコンテンツを現実の視野に重ねて表示し、3Dのオブジェクトを操作できるヘッドセットとする。なおそこで使用されているグラスは半透明かシースルーになる。
- VRヘッドセットはユーザーの現実世界の視界を完全に遮り、デジタル世界を体験できるヘッドセットである。基本的にVRヘッドセットを装着している時は安全環境であることが求められる。
- MRヘッドセットはVRと類似しているが、外向きカメラが備えられており、装着した上での外出も可能である。完全没入型環境と、現実の中にオブジェクトを表示したり追加したりすることができる環境を切り替えることができる。
- ERヘッドセットは外部コンテンツの表示を提供する、シースルーまたは半透明のディスプレイを持つ。単眼であることが必須ではないが単眼タイプの製品が多く含まれる。
<参考資料>
今回の発表はIDCが発行する「 IDC Quarterly Augmented and Virtual Reality Headset Tracker 」にその詳細が報告されています。
本製品の詳細についてはIDC Japan(報道関係者様 、左記以外の皆様 )へお問い合わせください。